第35章 大切なモノ
彼に巻かれたバンドエイドに胸が痛くなっていた
私は見ながら涙を流していた
安田「えっ、なんで泣いてる?」
心配そうに私の頬を撫でる彼に私は聞いてみた
「なんで、そんなに優しいですか?」
私の言葉に彼は不思議そうな顔をしたが
小さく笑うと
安田「やって、ゆめちゃんが好きやもん」
「好きなら優しいんですか?」
安田「う~ん、やっぱ大切なんやろな?
会った時から、いつも必死で頑張っててさ
でもちょっとした事でポッキと折れてしまいそうでさ」
「どういう事ですか?」
安田「俺の会った時の気持ちな」
「そうですか?」
安田「で、会ってるうちに、めっちゃ好きになってた
そしてら、全部を守ってあげたいなぁってさ」
彼は微笑みながら私を見つめていた
「あ、あのぉ.....」
私はどうしていいか分からなかった
安田「それだけやで」
そう言うと優しく私の唇を自分の唇で塞いだのでした
大切なモノを守るという誓いのように