第33章 恋愛の基本
その日からまた、
彼からの連絡は来なくなってしまった
私自身も何故来ないかという恐怖に
耐えながら、自分の未熟さを反省しながら
彼からの連絡を待っていた
彼からの返事を待つ日と
作品の構想を練る日が続いていた
そんなある日
私はコンビニの仕事で棚の陳列をしていると
「由夢、場所を間違えてるよ」
同僚に言われて驚いた
良く見ると、言われたように
私は一つ間違えて並べていたのでした
「あっ、ごめんなさい」
私は、慌ててやり直そうとすると
同僚がそっと手伝いながら
「どうしたの、由夢らしくないね、
何かあった?」
「う~ん、まぁ、ちょっとね」
私は今の自分の気持ちを上手く説明できないから
言葉を濁していた
「まぁ、由夢の彼氏もマスコミに叩かれてるから
由夢も大変だよね」
「えっ?」
私は驚いた顔で同僚を見た
「由夢、知らないの?」
私は首を振った
「なんか、態度が生意気だとか、女遊びが激しいとか
週刊誌で叩かれてるんだよ」
私は慌てて、店の雑誌の所に走って行った
雑誌の一つを取ると同僚が言ったように
描き叩かれてるページがあった
「まぁ、有名になったらさ
そんな事は叩かれるらしいけどさ
ちょっとひどいよね」
同僚は後ろから覗きこみながら言った
私は軽く目を通すと雑誌をそっと棚に直した
「知らなかった.....」
私は、彼が何も教えてくれなかった事に
ショックを受けていた
「ふ~ん、安田さんてさ
本当に由夢の事が好きなんだね」
彼女の言葉に私は驚いた顔で見た
どうして、何も教えてくれないのに
私を愛してると言えるのだろかと
私は疑問でしかなったのだ