第3章 帰り道
「私は安田さんのがすごいと思います
その、芸能界で働いてるのだから」
私は自分の感想を伝えた
「そんな事ないで、何でそう思うん?」
彼の突然の質問にしばらく考えて
「まぁ、テレビでしかしりませんが
私の想像もつかない苦労とか
してるんじゃないのかなぁって」
苦笑いで答える私を見た彼は何も言わなくなりました
私はまずい事を言ったかと不安になっていました
そのまま重い空気のまま海岸を抜け
道路に出たのでした
しかし、彼は何も言わずに立っていたので
私は勇気を持って元気に
「本当にありがとうございました。
お仕事頑張って下さいね」
彼に頭を下げて自分の家の方に向かって
歩き始めると突然後ろから
安田「俺、そんなにスゴイ奴ちゃうからな!」
大きな声で叫んできたのでした
しかし私はその言葉に答える事なく
私は微笑みながら振り向き頭を下げました
そして、胸の痛みに耐えながら
彼に振り向く事無く歩き始めました
この夢物語を綺麗な思い出として
終わらせるために