第21章 味方
車の前に着くと息が上がって声すら出なかった
荒い息でいて、必死に呼吸を整えてる
私に彼はそっと頭を撫でて
安田「ゆめちゃん、ありがとうなぁ」
そう言うと
ゆっくり車に乗り込んで窓を開けた
安田「ゆめちゃん、大丈夫?ごめんな」
「わ、わたしは、い、いいです、から、
気を、つ、つけて、ください」
息が荒い私はそう言うのがやっとだった
安田「おん、そしたら、また連絡するからな」
そう彼は告げると車は走り出した
私は彼の車が見えなくなるまで
その場で見送っていました
私の息もやっと落ち着いて
家に帰ろうかと思った時に
私は人の気配を感じて振り向いた
私の同僚が驚いた顔で立っていた
しばらく二人で立ち尽くしていたが
驚いた顔で立っている私に同僚は
ゆっくりと私の方に近づいて来ながら
「あ、あんた芸能人と知り合いだったの?」
私は何と言ったらいいのだろうと
悩んで言葉がでなかった
変な事を言えば彼に迷惑がかかるから
「今の、関ジャニの人だよね?」
「ま、まぁ.....」
私は、なんと伝えたら騒動にならないかを
只々考えていた
彼女は私の次の言葉を待っているようで
何も言わなくなった
私は決心して伝える事にした
重くじゃなく軽い感じで
「そこの海で偶然に知り合ってね
ここに遊びに来てくれた時にお話をしてるの」
「えっ、恋人?」
私は軽く首を横に傾けた
変に噂になったら困るから
返事を濁した
私の曖昧な返事に彼女は
「何回も会ってるの?」
「まぁ、本当に時々だけ」
あくまでも、答えは軽くした
そうする事で二人の関係がバレないように
私は必死だった
彼に迷惑を掛けない事だけを考えていた