第15章 温かい時間
朝食が終わり、残ったおにぎりを
私は袋になおしていた
そんな様子を見ながら彼は笑っていた
安田「今日は夜まで、おにぎりに決まりやなぁ」
「笑いごとじゃないですよ.....」
私が呆れながら返事すると
安田「まぁ、半分は俺が持って
帰るから安心してなぁ」
そう言うと、袋の中のおにぎりを出し
半分にしてくれたのでした
その分けられた、おにぎりを私は見ながら
「それでも、夜までありますね」
安田「まぁ、何を食べるか悩まんでええから楽やんねぇ」
気楽そうに彼は言うのでした
そんな彼に私は驚きながら言った
「そう言う問題ですか?」
安田「えっ、ちゃうん?」
その途端、私は声を出して笑ってしまったのだ
それに彼は驚いて
安田「な、なんやねんなぁ、俺、変な事を言ったかぁ?」
そう言うと照れていたので
「いいえ、言ってませんよ」
私はそう言いながら笑い続けていた
私はこの空気を嬉しく感じていた
ゆっくりと流れる彼の
温かい空気に癒されて
私は笑顔になっていた
しかし、そんな事を知らない彼は
不服そうな顔をしながらおにぎりを見つめていた
「でも、熱が下がって本当によかったです」
私は、彼が出したおにぎりを
別の袋に入れながら
彼に伝えた
安田「ほんまやね、ゆめちゃんの看病のおかげやね」
私は驚いた顔をして彼を見た
安田「俺、知っとるやで
ずっと頭のタオルを取りかえてくれてたやろ?」
彼の嬉しそうな笑顔の顔に
私は何も言えずに真っ赤になっていた
まさか、熱と薬で眠っていると思っていたから
知られてたと思ってなかった
正直どう言葉を切り返していいのか
分からず困っていたのでした