第9章 かたちあるもの
その表情とは裏腹な言葉に、僕の背中をぞわりと快感が走り抜ける。
「僕も…好きだよ。有希ちゃんが大好きなんだ。」
「………嬉しい。」
「好き過ぎて…何よりも大切で……もう君を離してあげられない。
ねえ………
こんな言葉が欲しかったら、いつでも言ってあげるから……
お願い……ずっと僕の側に居て。」
そう言って僕がまた一段と深く腰を沈めると、有希ちゃんの中はそれに応えるように収縮を繰り返す。
「……くっ…う………気持ちいいよ…有希ちゃん。
達っちゃいそうだ…………」
「……んっ………はい……」
「………いいの?」
「………沖田さん……達って……」
「ああ……………」
今度こそ僕は自分の欲望を全てぶつけるように、有希ちゃんを激しく突き上げた。
「……あっ……んん……っん……」
有希ちゃんの甘美な声に吐精感が沸き上がり、限界が近づいて来るのが分かる。
「………はっ………くぅっ……もう………」
「……お……きた…さ……んんっ…」
「達くよっ………んっ……く………出るっっ………」
有希ちゃんの腰をぐっと引き寄せ、その最奥へ僕の全てを放出すると、有希ちゃんの中がそれを一滴も逃すまいとするように僕を絞り上げた。