第4章 メカクシ団
カナside
「………ん…」
目に眩しさを感じ、のっそりと起き上がる。
キョロキョロと辺りを見回すと、見知らぬ部屋だった。
…屋内って、珍しいなあ。
いつも野宿だったし…。
しみじみと感じていると、ガチャリとドアが開いた。
慌ててパーカーのフードを被る。
「あ…起きたっすね。気分はどうっすか?」
優しげな声で聞いてくるその人は、多分、昨日ぶつかってしまった人だろう。
話し方が独特だったから、覚えてる。
……てか、これって…誘拐じゃ…?
「…あの…私……」
グキュルルルルルル……
言葉の途中で、すごいお腹の音が鳴り響く。
はっ…!恥ずかしいっ…////
顔が赤くなるのが自分でもわかる。
その人はクスリと笑うと、昨日と同じように手を差し伸べてきた。
「今からちょうどお昼ご飯っすから、一緒に食べないっすか?」
「え……い、良いんですか…?」
戸惑いながら問うと、その人は私の手を握り、明るい声で答えた。
「もちろんっす!ほら、行くっすよ」
軽く引っ張られ、身体が浮く。
ベッドから転がる様に降りて、その人の後に着いていった。