第1章 ド:桜の舞う中で
side赤
家を出たのはいいが
目の前で大きめの学ランを着た子が
壁とむきあってぶつぶつ何かいっていた・・・・
なんていうか、ぶつかる寸前?
そう思っていると自然と声をかけてしまった
「おい!!!」
少し遅かったかその子は壁とこんにちは。
あー痛そう。
そう思う反面
綺麗
俺は不謹慎ながらも彼をみてそう思った。
ハンカチを渡し、学校へ向かった。
相変わらず出席番号は1番だった。
まー俺が一番というのは当然だったのだが
出席番号2番明石蘭???
ま、どうでもいいか。
教室があまりにも騒がしいので一人で校舎をふらふらしてみた。
どこを歩いても人だらけ。
そうだ、確かあっち側は特別教室。。。静かなはず。。。
〜〜〜〜♪〜〜♪
ん?
〜〜♪
音楽の先生でもいるのか?
そう、興味本意だった
そっと音楽室を覗いてみたその瞬間
バサッ
学ランを脱ぎ捨て
第二ボタンまで開けて
なんともその姿が美しく思えた自分がいた。
よく見ると見た事のある鼻の傷・・・
あれは・・・・
side赤 完