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300Kmと0㎝

第12章 苦さと、甘さと


音駒

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おはよう

お疲れ様

おやすみ


こんな簡単な事を顔を合わせて言いたい。

ただの日常を笑って過ごせるだけで十分で。

きっと、そのうち全部が欲しくなるんだろうけど。

そんな事を考えるのは、傲慢かもしれないけど、
欲しいのは、自分で手に入れなきゃいけない。

少し、頑張りたいと思う。

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辛くて苦しい三週間が過ぎた。

電話をかけようとする手を何度止めただろう。

意気地ないなって思うけど、
そのうちきっと躊躇なんてしない様になりたい。
てか、なる。


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先輩?そんなの知らない。

相手が先輩だって、
ライバルが先輩だって他校だって、
関係ない。

バレーも物の順番や決まり事なんて、
わからなくったってできた。

だから、きっと上手くやってやる。

戀愛もバレーも、自分のやり方は曲げたくない。

だから、後悔せずに奪ってみせるよ。

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