第11章 翔び立つ烏の雛達は
藍蘭
結局授業には出れずに、六時間目からの参加だった。
帰りの挨拶が終わると、部活に残った私達は体育館へ向かう。
さぁ、練習だ。
鞄を手に取り、清子と共に体育館へ向かう。
風通しの悪い体育館の蒸し暑さを放出するように、
扉は開かれていた。
藍蘭「日向くん達はもういるかな?」
清水「そうかもね。ストレッチとか、やりきってるかも。」
そっと中を覗き込むと、
2年生組と、話していた二人がいた。
すると龍と夕はパッと顔をこちらに向けた。
西/田「「コンチャース!!」」
今にもこちらへ走っていこうとする二人を止めながら
縁「お疲れ様です。」
と、力が頭を下げた。
続いて日向君と影山君も、挨拶する。
影山がこっちに来て、
影「昼、すみませんでした。藍蘭さん、大丈夫でしたか?」
と、尋ねに来た。
藍蘭「大丈夫。影山君こそ授業、大丈夫?」
苦い顔をしていたが、
影「なんとか…。」
と言っていた。
次の練習会にはフルで活躍してくれないといけないのだから、頑張ってもらわなければならない。
そこに澤村くん達がやってきて、
練習が始まる。
変わり始めたみんなは、
何処まで通用するか分からない。
でも、確実に強くなるために積む練習は
無駄じゃない。
東京遠征まで、あと3日。