第9章 繋げる為と、戻れぬ様に。
藍蘭
木「藍蘭!」
それはお昼の事だった。
木「はいっ!」
渡されたのは、小さなメモ。
その中には、電話番号とメールアドレス。
木「電話は、知ってるだろうけど、メール知らないと思ったから。」
藍蘭「それから、この前はごめん。もう、絶対にあんなことしないから。また、仲良くしてほしい…。」
肩を落としながら、だんだん声が小さくなる彼が
なんだか可愛らしく見えた。
藍蘭「もちろんです。れんらく、させてもらいます。」
そう言って、
自分のものも、サラサラと紙に写す。
藍蘭「木兎さんも、連絡してくださいね?」
と言って渡した。
大きく顔を縦に振り、飛び跳ねる勢いで
体育館に急いで行った背中を
私は見送った。