第6章 想う猫への答
清水
スクイズを運び、私達と合流した藍蘭
清水「何かいい事、あった?」
不意にそう聞かれ、少し驚く。
藍蘭「えぇ、まぁ少し。」
と、答える彼女の表情は明るい。
しかし、頬に触れて表情を確認する姿は
少しわからない。
が、しかし頬をつねったりするのが可愛らしい。
谷地「どうかしました?」
藍蘭「なんでもない。さ、行こっか。」
谷地と清水は顔を見合わせて、
肩をすくめると、残りの物も持ち上げる。
藍蘭の表情は明るく見え、
嬉々とする事があったのだと伺えた。
彼女は、少し。と言ったが彼女が思うより
ずっと嬉しかったのだろう。
彼女の心持ち、というか表情が明るいと
私達の心持ち明るくなる。
きっと、選手達も。
今日こそ、勝てるかもしれない。
何か掴めるかもしれないという
期待を胸にしながら私たちはコートへ向かった。