第2章 黒猫は子猫を連れて
藍蘭
黒尾さんに道を教えてもらって部屋に着くと黒尾さんは部屋に寝転んだ。
藍蘭「布団、敷きますね。お水、先のほうがいいですか?」
私が尋ねると、
黒尾「布団、敷いてもらっていい?」
苦笑しながらそう言った。
隅に置いてあった布団を一つ敷いて。
黒尾さんをそこへ寝せて。
お水を取りに行って。
お水を黒尾さんに渡した。
藍蘭『飲みづらいですよね。体、起こせますか?
』
あぁ。と、小さく言うと、少し身体を起こした。
藍蘭「監督さん方に伝えてきますね。」
私が立ち上がると黒尾さんは私の手を掴んだ。
藍蘭「黒尾さん?」
黒尾「まだ、ここにいて?」
藍蘭「でも、みんな心配するので…。すぐ戻ってきますよ?」
黒尾「駄目、行かないで。」
私が躊躇していると不意に下に引かれた。
視界が大きく変わり、私が黒尾さんを押し倒す形になっていた。
藍蘭「ごめんなさいっ。今よけます。」
黒尾「このまま、いてよ。」
ギュッと私を抱きしめた。
藍蘭「くろっ…さんっ…///」
ここまで男性と近づいた経験がない私の体温は、
みるみるあがっていった。