第14章 熱
藍蘭
赤「離してくれないですか?」
木葉「もう少しこうさせて?」
藍蘭(逃げれない……)
猿杭さんたち、何しているんでしょう
……助けてはくれないみたいですね。
でもちょっと困ってるみたいです。
予想していた事態とは違うようですね。
こちらも驚きを隠せませんが。
藍蘭「木葉さん?そろそろ離して頂けると
助かるのですが……」
木葉「ごめんね藍蘭。離せない。」
赤「本人も言ってますし。離してもらえませんか。」
木葉「赤葦のお願いじゃダメ。」
ちょっとだけ、ピリピリ……?
間に挟まれて、怖いです。
まるで冷戦のような雰囲気が漂い、
背中がヒヤリとする。
誰かが、木葉さんの肩を掴む。
木葉「鷲尾?どした?」
フルフルと頭を振る。
猿「鷲尾も言ってるし、そろそろ解放してあげたら?」
小「もう十分だろ?藍蘭ちゃんも困ってるし。」
鷲尾さんが木葉さんに行動を起こしたことで、
ここぞとばかりに声をかけるお二人。
木葉「しょうがないなぁ。はい、藍蘭解放。」
木葉さんの腕が外れると、奪うように
京治くんが手を引く。
赤「藍蘭。」
名前を呼ばれただけなのに、とっても安心する。
赤「もう藍蘭にちょっかい出さないでください。」
私の手をしっかり握って、少し早足で立ち去った。