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もしもしカズナリくん。*短編集*

第2章 もしもカズナリくんが同居人なら。


『彼女いないの誰のせいだと思ってんの……』
「え?え?」
『それなのに、彼女いないの痛いとか言いやがって……』
「え?え?」
『なんでこんなの好きになっちゃったかなぁ』
「こんなのって!!」
『シスコン兄貴の妹好きになっちゃったかなぁ』
「シスコン……」
『手出したらぶっ殺すって脅されてさー一生懸命我慢してさ、そりゃ大変よ?』


お兄ちゃんそんなこと言ってたんだ……

私には悪口しか言わないくせに。
お前のことなんて誰も襲わない、とか、言ってたくせに。


「……二宮さんがお兄ちゃんにぶっ殺されそうになったら、私が助けます」
『いや、そんな、』
「だから、我慢しなくていいです! 手出していいです!!」


何か間違った感がしたのは気のせいか。

……ううん、気のせいじゃないな。

二宮さんが耳まで赤くしてる。


『なんでそんなこと言っちゃうかなぁ。 馬鹿なの? 兄弟揃って馬鹿なの?』
「馬鹿って!」
『じゃあ、もう我慢しない。 兄貴にぶっ殺されそうになったら助けてくれんでしょ?』
「……はい」


私が頷いたら、
抱きしめ合ったままゆっくり重なった唇。

幸せだよ、幸せすぎるよこんなの。


「……っ」
『えっ!? 泣くの!?また!?』
「だってぇー幸せすぎて怖いー」
『ふはっ、同じだよ』
「二宮さんも怖い?」
『うん』
「20歳にもなってんのに」
『……』


睨まれたかと思ったら、今度は強引なキス。

息がとまりそうだったけど、
こんなに幸せなんだから止まってもおかしくないかなーなんて。


まぁそのときは二宮さん
お兄ちゃんにぶっ殺されちゃうけどね。


-fin-
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