第4章 痣の正体
「とりあえず、その痣ができた理由を教えるよ」
ソファに座った彼が微笑んで言った。
私もソファに座っておくことにした。
変に機嫌悪くしたら嫌だし。
「その痣は、ヴァンパイア族にとって特別を意味しているんだよ」
「え、ヴァンパイア...?」
「そう。」
今時ヴァンパイアなんて存在するの?
空想だと、思ってたけど...
「君の心臓は特別なんだ。ヴァンパイアが食べれば自らの力を高める事が出来る」
私の、心臓?
そんなこと...
「あと1つ、厄介なことがある」
しんと静まり返る屋敷内で、私は唾をゴクリと飲み込み言葉を待った。