第4章 痣の正体
「死んだヴァンパイアを生き返らせることが出来る」
「え、心臓で?!」
「いいや。正確に言えば心臓を取り出す時に流れてくる血だ」
思わず私は心臓辺りを手で抑えた。
狙われてる...
「それがルカくんとどう関係してるの?」
たとえ、狙われてる存在だったとしてもそれはルカくんには関係のないことだ。
「その痣を付けたの、僕なんだ」
「え....」
時間が止まったようだった。
悲しそうな目をする彼を、見つめていた。
「ごめん...」
私と彼。
いったい昔、何があったのか。
私はまだ思い出せずにいた。