第22章 気持ち
「あのね、ルカくん。聞いてほしいの」
「聞くよ」
バクバク心臓がうるさく鳴る。
手も震えて、変に手汗をかく。
「ルカくん、私ね。気づかなかった。ルカくんが居なくなってさみしいなって思う理由も、会いたいって思う理由も。ぜんぶ、ぜんぶ、ルカくんが好きだったからって」
また会えるなんて言ってなかなか会えなくて。
嫌われたんだって、会いたくないんだって思えば思うほど悲しくなった。
これは好きだからなんだと、気づく。
「ごめんね、心配たくさんさせて。本当は僕も会いたくなった。死なないで、そばに居たいって思った。澪を思い出すたびに好きが増した。僕も、好きだよ」
遠かった、長かった。
やっと伝わったんだ。