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【3Z】犬のように愛し猫のように可愛がる【R18/BL】

第11章 文化祭





「ん…」



ゆっくりと目を開け辺りを見渡す。
小屋に日が差しオレンジ色に染めている。どうやら気を失ってしまったようだ。
高杉の姿はない。



「もう夕方じゃないか…」



身体を起こそうとしたが激しい頭痛が襲い再び横になる。
頭だけでなく身体中が痛い。喉もカラカラだ。



「やっと起きたのか」



ドアが開き高杉が入ってくる。



「…どこ行ってたんだよ」



喉が渇いているせいか、声が掠れている。



「喉渇いてるだろ?ほら」



ジュースを手渡される。
飲み物を買いに行っていたようだ。



「…ありがとう」



「いや、俺も少し無茶させ過ぎたしな」



ジュースを飲みながら高杉は首を振る。



やっぱり…優しいよな。
そう感じ心が温かくなった。



「…文化祭、回れなかったな」



正直楽しみにしていたので残念だ。



「まだ少しなら見れるだろ」



「…いいのか?」



「約束したしな」



高杉は口元を緩め微かに笑った。
その姿に胸が高鳴る。



「…そうだな」



笑みを浮かべ立ち上がった。



その感情は認めたくなかった。
認めてしまったら、きっと後悔する。
今のままでいいんだ。


そう自分に言い聞かせ、高杉と共に小屋を出た。

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