【3Z】犬のように愛し猫のように可愛がる【R18/BL】
第9章 休暇期間
本当にこんな練習で試合に挑めるのだろうか…。
不安ではあるが、信じるしかない。
テストの時のように、もしかしたらミラクルが起きるかもしれないじゃないか。
今はただ彼らを信じて応援しようと思った。
「危ない!」
声に反応し前を向くと片足に激痛が走る。
「っ…!!」
「おい、大丈夫か!」
「もろ足にぶつかったんじゃねーか?」
銀八と3Zの生徒達が駆け寄ってくる。
どうやら打ったボールが左足に直撃したようだ。
ボールが当たった部分がズキズキと痛む。
「痛むか?…こりゃひでーな。今から保健室行って来い。あと今日はもう帰った方がいいぞ。おい、誰か付き添ってやれ!」
銀八が八雲のズボンの裾をまくり確認すると周りの生徒を見渡す。
「すいません。ご迷惑かけて…」
「いや、あんたのせいじゃねーから謝んな。むしろ謝るのはこっちだしな」
「先生、僕が付き添います」
手を上げたのはヘドロ君だった。
「そ、そうか?…じゃあ、頼むわ。いや、お願いします」
顔を引きつらせながら銀八が頷く。
「あ、ありがとう…ヘドロ君」
同じく顔を引きつらせながらヘドロ君に礼を言う。
「いえ、いいんですよ。では行きましょうか」
「あ、はい…」
引きつった笑みを浮かべたままヘドロ君の肩を借り保健室へと向かった。