【3Z】犬のように愛し猫のように可愛がる【R18/BL】
第23章 再契約
「…話を続けると、俺はお前に甘え過ぎてたんだろうな。このまま関係を持ち続けてもいいかなって、思ってた」
俯いたまま返事はない。
その表情は紫色のキレイな髪で隠れ、何を考えているのかは分からなかった。
「けど、このままじゃずっとお前に甘え続けてたら前に進めないんだよ。だから突き放してくれて良かった。変わるきっかけをくれたお前には本当に感謝してる」
例え、暇潰しの相手として付き合っていたとしても。
「最初会った時は、お前の事恨んだよ。けど何故だが今ではそんな事もあったなー、で片付けられちゃうんだよ。盲目ってやつかな」
むしろ、消したくない思い出になってるんだから怖い。
「今までまともに人を好きになった事なかったし、単に恋と履き違えてるだけなのかもしれない。きっかけも褒められたものじゃない。…それでも俺は今でもお前のことは好きだよ」
今でもこの気持ちだけはどうしても変えられない。理由なんてもう忘れたけど、これは嘘じゃないはず。
だって今でも胸が痛い。