【3Z】犬のように愛し猫のように可愛がる【R18/BL】
第21章 鎖は切れた
「え?」
思わぬ言葉に顔を上げ目を見開く。
そんな八雲を気にも留めず銀八は話を続ける。
「テメーのその作り笑い見てっとよ、心配になんだよ。その理由が今分かった。お前がどうしよもねーガキだからだ」
銀八を見つめたまま拳を強く握り締める。
「悲劇のヒロイン気取りか?可哀想な自分に同情でもして欲しいのか?泣いてりゃ、誰かが助けてくれるとでも思ってんのか?」
ふつふつと怒りが込み上げてくる。彼の言葉がいちいち胸に刺さる。こんな事を言う為に、わざわざここまで来たのか。
「あなたに、俺の何が分かるんですか?…そんな事言われなくたって…」
「ああ分かんねーよ負け犬の気持ちなんて」
「…は?」
吐き捨てる様に言われたその台詞にカチンときた。だけど彼の言葉は止まらない。