【3Z】犬のように愛し猫のように可愛がる【R18/BL】
第21章 鎖は切れた
苦笑いを浮かべたまま続けると、それまで黙っていた坂田先生が口を開く。
「つまり逃げてーんだな」
その言葉にムッとしたが、もっともだ。
俺は単に逃げてるだけだ。
「…そうですね。その通りだと思います」
小さく頷き坂田先生の方へと向き直し笑みを作る。
そんな俺の顔を見て大きくため息をつくと、煙草を一本口にくわえ火をつける。
「一つ聞いていいか?」
「…何ですか?」
煙草の煙を吐き俺の顔をジッと見つめてくる。
「いつからそういう顔するようになったんだ?」
「顔?…ああ、顔ね」
思わず苦笑いを浮かべる。
作り笑いのことか。…やっぱり気付いてたんだな。