【3Z】犬のように愛し猫のように可愛がる【R18/BL】
第20章 契約解除
「消えてしまいたい…」
いっそ消えてしまいたい。この場から今すぐにでも消えたい。
これで全部おしまいか。
自業自得だよな。全部俺のせいじゃないか。
ホントは分かってた。
俺は一人になるのが嫌なだけだった。また孤独になるのが怖かったから、誰かに繋ぎ止めて欲しかっただけなんだ。
俺がなんで高杉を好きなのか、全然理由が思い当たらなかった。そりゃそうか。俺は『好き』を言い訳にしてただけだ。
少しの間だけでも、誰かと一緒に居る幸せを感じたかっただけだ。…結局、俺は高杉に甘えてたんだろうな。
「…ごめんなさい…ごめんなさい…っ」
泣きながら何度も謝った。
今更遅いのは分かってる。もう俺の声が届く事はない。
けど、なんでだろうなぁ。
こうなるって分かってたのに、一人になるのは慣れてるはずなのに、辛くて仕方ない。
涙が止まらない。悲しくて仕方ない。
あいつと離れる事が、苦しくて堪らない。