【3Z】犬のように愛し猫のように可愛がる【R18/BL】
第14章 罰と本音
「チッ…気を失ったか」
高杉は苦々しく舌打ちをし八雲の腕の拘束を外す。
触れると身体が小さく痙攣しているのが分かる。ペニスの紐を解くととろとろと体液が溢れ出てきた。
少しやり過ぎたか?
しばらくソファーに寝かしつけておく事にした。
だがまだ腹の虫が治まらない。
まだ聞き出したい事が山ほどあるってのによ。
高杉は再び舌打ちをした。
八雲が他の奴と寝たと思うと苛立って仕方ない。今すぐにでも相手の男を殺してやりたい。
ふざけやがって。こいつを汚していいのは俺だけだ。
そんな独占欲に駆られている自分にも腹が立つ。
首筋の赤い痕に噛み付き小さく傷を付ける。
「っ…」
痛みに小さな呻き声を上げるが起きる気配はない。傷口からじわりと血がにじみ赤い痕を隠す。
ざまーみろ。
少しだけ満足し八雲の頬を撫でる。殴った個所はまだ熱を持っており痛々しい。
絆創膏を貼り手当てをした。
「…お前が悪いんだからな」
八雲の頬を撫でながら独り言のように呟く。
お前は俺を拒絶することなんて出来ないんだ。
お前を追い詰めているのはこの俺だ。他の誰でもない。
なのにお前は、俺から逃げるのか。簡単に他の奴のところへ行くのか。
絶対に離さない。
お前の泣き顔も、笑顔も、全部俺だけが知っていればいい。
「…お前にとって、俺はなんだ」
結局ただの脅迫者でしかないのか?
返事は返ってこない。
弱々しいその言葉は、ただ部屋に虚しく響くだけだった。