第7章 やっと、レベル4に、なりました
【魔都ステージ】のとある一角で一通り美織に対して愚痴を言い終わると、俺は美織に言った。
「そういえば美織、お前心意技使ってなかったか?さっき」
「うんー、使ってたよ〜葉山っちぃ、わかったんだぁ」
「大丈夫なのか?というかなんで使える?」
「え?そりゃあこう見えて私結構昔からいるんだよ?」
「な!?で、でも結構前にスカイ・レイカーに会った時あの人は美織のこと知らなさそうじゃなかったじゃないか!?」
「あんま目立ちたくなかったからねー、グランデぐらいの古参者になれば私のこと知ってると思うよー」
「め、目立ちたくなかったからね、って...お前いつからやってんだよブレインバースト!?」
その問に答えたのは美羽だった。
「5年くらい前からじゃなかったっけ?美織さん」
「う〜ん、6年じゃなかったっけぇ?」
「み、美織さん!そこは普通覚えてるものだよぉ!?」
そんな折、瓦礫の上から小さな影が現れた。
「あ、エネミーだよぉ葉山っちい美羽ちゃん」
「「え?」」
同時に俺と美羽はその方向に向いた。
そこには、短直に言えば『豚』がいた。
しかし表皮にはところどころボルトがついていて青黒い硬質な表皮がある身体には空色のラインが走っていた。
美織はその姿を視認すると白金色のアバターについてる橙色のアイレンズを光らせて言う。
「まずはあれを狩るよ〜!レッツゴー!」