第7章 やっと、レベル4に、なりました
俺は諸手をあげて戦意はないと主張している【グルウ・ナイフ】に微笑みグングニルで【グルウ・ナイフ】を首チョンぱしてから残り時間を確認した。
残り時間は10分。タッグマッチは体力の総残量で勝敗がつけられるのだが相手の片方を倒した今、例えば俺か美羽がやられない限り勝利は確定だろう。
「お兄ちゃんー【カールドボード・クリエイタ】来ないね」
「はぁ...もう人思いに見えないけどやっちゃうか、はや終わらせたいし」
「でも結局は過ぎてる時間は1.8秒だけなんだよねー」
「う、うるさい。さっさとやっちゃおう【エレメンタル・ブレット】!」
俺は必殺技名を発声。直後、俺の周りに水球と岩石が虚空より等間隔に出現する。
あれ?火球と風球は?...あそっか、宇宙ステージだから酸素ないし空気も無いから作れないのか...!なんて無駄に凝った設計...!?
俺が首をひねっていると美羽が言った。
「あ、これってお兄ちゃんが前に一回使ってそれっきりだったやつじゃん?使い方わかったの?」
「ああ、インストメニューに載ってたからな」
「へー、とゆうかっ、しらなかったんかあい!」
【エレメンタル・ブレット】とは視覚=レンジのグングニルとは違い、対戦中に一度目にしたらどんなに離れていても狙い撃ちできるというものだ。
俺は殆ど純色の赤なので必殺技は全て遠距離系だ。必殺技と言っても【グングニル】と【エレメンタル・ブレット】しかないのでなんとも言えないが。
そして遠隔型の赤とゆうこととプラスして俺のアビリティ【プロポーテンリカバリー】の副次効果で防御力がもともと少ないながらもまた更に下がっているのだ。正直、紙で出来てるんじゃ?ていうぐらい防御力が低い、まあその分軽いのでいいが。
それはさておき。
「行けっ!【ウンディーネ】!」
俺の声に反応し水球がさっき【カールドボード・クリエイタ】が吹っ飛んだ方向に飛んでいく。
「あー...ついでだ【ノーム】行けッ」
同様に飛んでいく岩石。
しばらくして視界の上に表示されている【カールドボード・クリエイタ】の体力バーが3割ほど削れる。
確認した後、俺はその作業を4回繰り返した。