第7章 やっと、レベル4に、なりました
あの後、学校は急遽終了した。
まあ当然といえば当然だ。なにせ不審者の侵入を許した挙句、生徒に怪我を与えてしまいそうになったのだ。
きっと今頃警備員のお兄さんたちはこってり絞られていることだろう。
横には美羽が俺の手を握って歩いている。
美織はというと、とっくに帰っていた。
とっくにと言うのも、俺らは事情聴取を受けていたのだ。
特に俺のは長かった、なにせ不審者の頭を蹴り飛ばし泡を吹かせたのだ。
しかもその前に銃弾をよけて。
幸い、よけたことは偶然で方がつけられた。
本当に良かったです。
そんなわけで日も沈みかけた頃を俺と美羽は歩いている。
美羽は終始、一言もしゃべることはなかった。
俺はなんとなく声をかけてはいけない気がして...というか手を繋いでいるという事実に興奮、またはときめきを、エトセトラエトセトラ...。
明日は土曜だ。美羽はこんな感じだし....あ、美羽もつれてけばいいじゃないか!
さてさて明日のデートが楽しみだ。
家に帰って、週末の外出禁止が全校生徒のニューロリンカーに送られていたことに絶望するのはまた別の話である。