第6章 【ISSキット】治療。要するに直結な!
「なんで葉山っちはこんな簡単な料理もできないかなぁ〜?というかっ!お粥って料理って言うの!?」
美織はものの数分で作ったお粥をこれみよがしに見せつけながら言った。
「う...りょ、料理だろう。レシピ紹介サイトに載ってたし」
「そのレシピ紹介サイトのアドレスちょっと見して」
「え...?あ、ああ」
俺は戸惑いながらサイトのアドレスをコピーし、美織のニューロリンカーに送った。
美織はそのアドレスを見たあと例のレシピ紹介サイトを見ていった。
「...ぁあ~。はいはい、葉山っち乙」
「い、いきなりなんだよ...」
「これね、管理人がいたずら好きなのかね、誤ったレシピを結構載せているんだぁ~。まあ誤ったレシピを探そうっていう人もいてそれで有名になったのかもしれないね」
「う、うぉ...な、なんなんだその地雷サイト...!」
俺はその事実に戦慄した。
「...葉山っちってこの前のテスト何位だっけぇ?」
「さ、36位だが...?」
全校生徒200人を超える俺の学校ではかなり高い筈なのだが美織は笑って言った。
「頭は良くても料理はポンコツと、天は二物を与えなかった!」
「余計なお世話だっ!さ、さっと美羽に食べさせに行くぞ」
「ふ、ふふ...はいはい、いきましょね〜」
「ぐ...な、何故か馬鹿にされている気がする...!?」
「きのせいきのせい」
ケラケラと美織は言ってトレイの上にお粥を置くと軽い足取りで美羽の部屋へと歩き出した。
美織は美羽の部屋に入ると容赦なしに明かりをつけてづかずかと入っていった。
「ぁうう...まぶし...ってあれ?美織さん...?」
「おっはさー美羽ちゃん。不甲斐ない兄の代わりに私がお粥を作ってあげたよ〜」
「あ...これはまたうちの兄がお世話になりました」
「いいっていいってえ、それより大ジョブ?【ISSキット】は?」
「はい...やっぱりグローバルネットに接続してないと侵食が格段に落ちますねありがとうございました美織さん」
....え?
「ちょ、ちょっとまて!?ありがとうございますってどういう事だ!?」
「え?どういう事だって勿論美羽ちゃんにグローバルネットになるべく接続しないようにって進言したのは美織だよ?」
えー....。
マジでー.......。