第4章 復讐の加速
「バシイィィィ!!」
そんな加速音と共に加速が終わった。
俺はリアルに戻った瞬間言う。
「バーストリンクッ!!」
一瞬で青に塗りつぶされる世界、初期加速空間【ブルーワールド】だ。
俺は即座にマッチングリストを呼び出す。きっとタッグバトルの方にいるだろう。
きっと【シルバー・クロウ】からしてみれば加速が終わったらと思った瞬間「また!?」とかそんな感じであろう。
俺は【シルバー・クロウ】を躊躇なしにタップした。
ステージは【世紀末ステージ】だった。
俺は今回は遠距離で槍を操っている方が勝率が高いと思いポップ場所から動かないことを選択した。
しかし、ただつったってても必殺技ゲージはたまらないのでダメージを負う必要がある。
が、今回は積極的に前に出たらいけなさそうだ。
ので、俺は。
紅槍の剣先を軽快な動きで自分の胴体に向けた。
そして刺す。
「....ッ!!!」
俺の美織に聞いた限りでは通常の対戦での痛覚は現実の1/2だと言う。
それでも、胸を貫くというのはかなりのものだった。
体力ゲージが2割ほど減ったのを確認し胸から槍を勢い良く抜く。
赤いライトエフェクトが血のように胸の刺した場所から染み出すようにでる。
俺は一度身体の力を抜き、自然体となりその痛みを理性で封じる。
数秒して二つの影が現れた、きっと【シルバー・クロウ】と【シアン・パイル】だろう。
必殺技ゲージはまだグングニルが使えるまで回復していない。