第4章 復讐の加速
「....え?」
戸惑い混じりの美羽の声が響く。
「つけてるのか?」
俺の更なる問いかけに対する答えが返ってくるには数秒かかった。そして。
「...うん、つけてるよ」
その言葉は皇羽にとってとてつもない衝撃だった。
何故なら自分で心意技を発動し、その際の精神の消耗を直に感じたからだ。そしてあれはきっと負の心意とは真逆のものであろう。
そして負の心意というニュアンスからこれが怒りや憎しみなどの集まったものだということが本能的にわかった。
だから俺は言った。
「美羽、それは今すぐ外すんだ。それはきっと心を腐らせる」
「...うん...お兄ちゃんの言う通りだと思う、今も心の奥に黒いのが私に囁きかけてくるの...」
「...無理なんだ、お兄ちゃん。一度つけちゃったらきっともう取れないと思う」
俺はその言葉に愕然とした。
しかし俺は妹のことに限っては今まで決して諦めたことがない。そしてこれからも。
「...じゃあ俺が取ってやる、探してくる。その方法を!」
その言葉に美羽は軽く目を...と言ってもアイレンズなのだけれど、を見張った後に言った。
「...うん...そうだね。ありがとう、お兄ちゃん...♪」
「ああ!任しておけ!」
俺は頭の中でシュミレートする。
俺がすべきこと、まずは情報を集めなければならない。そして作った者も。
そしてレベルアップ。