第3章 レベル4に向けて、そしてISSキット
「で、なんなんだ?話って?」
俺は【アクア・カレント】に言った。
「率直に言うの。あの騎馬兵...本来なら《心意システム》によって上書きされたのを相手が《心意システム》を使ってこない限り使わないで欲しいの」
「?この後ろの騎馬兵どもか?それなら多分大丈夫だと思うぞ、なにせ俺がこれを出したのは妹のためだけだからな。少なくとも俺は妹に望まれない限りこれを出さないだろうな...」
俺はそこで一区切りつけてから言う。
「...それにこれはかなり精神を削られる、今出しているのもやっとだ」
俺はこれを脅し半分のつもりで言ったが【アクア・カレント】は逆に少し笑って言った。
「...当たり前なの、そんな大規模な心意技を常に出しているなんて普通は無理なの。あと修行も無しに《心意システム》を使うのもなの」
「そうなのか...俺のアバターネームの【ウォーデン】は知っていると思うが北欧神話のオーディンのことだ。その神話のイメージを抽出した結果がこれなんだが....」
【アクア・カレント】は思った、アバターネームからイメージを連想しより強固にイマジネーションを練るなど考えたことも無かったのだ。
「...ウォーデン、貴方がレベル4になったら私のところに来てなの」
「その時に私が《心意システム》をより細かく教えてあげるの」
「そうか、それは有難いな。こんな不気味な技が何か知らずに使うのはゴメンだからな」
「賢明な判断なの...あと、《ISSキット》と言うのがこの頃広まってきているの」
「...ISSキット?」
「そうなの。もしそれを使うのが相手にいたら遠慮なくその騎馬兵を使っていいの」
「..ああ、わかった」
「それじゃあもうそろそろでタイムアップなの」
「そうなだな...」
「私がリザインするからちょっと待っててなの...」
そう言い【アクア・カレント】は空中に腕を走らせてインストメニューを開きリザインした。