第3章 レベル4に向けて、そしてISSキット
「....え、お兄ちゃん知らなかったの?」
「美羽ちゃん....教えなかったの?まあ昨日インストールしたんだからしょうがないけどさぁ」
そんな呆れ声と共に二人はレクチャーしだした。
曰く、ブレインバーストはポイント制で無くなると全損ということで強制アンインストールされて記憶も消されちゃうのだと。
曰く、加速する時は1ポイント消費して乱入された場合はポイントを消費しないそうだ。
曰く、【無制限フィールド】にダイブする際は10ポイントを消費し、【フィジカル・バースト】のコマンドでは5ポイント消費するそうだ。
曰く、レベルアップする際はポイントを集めなくてはいけないらしい。
と、タイムアップギリギリまで説教された皇羽だった。
放課後の帰りの道を3人は歩いていた。
「にしても【ウォーデン】ってオーディンのことだったんだねぇ。まさかの神だよ、バルキリーなら見たことあるんだけどね」
「最初に英和辞典で調べてもでないんですよ?」
「...妹よ。それは紙でひくお前が悪い....」
そんな感じで話しているとまたもや響いた。
もう慣れてきた感のあるブレインバースト特有の加速音だ。
しかしどうやら俺が乱入された用ではなかった。
俺は観覧席にいたからだ。隣には同じくデュエルアバターの姿で立つ美織こと【プラチナ・フオーリンフェン】がたっている。
しかしもっと重要なことが俺にはある。
「糞がっ!俺の天使に唾吹っ掛けやがったやつはどいつだ!?出てこいや!!」
「いやいや葉山っち、格ゲーなんだからしょうがないでしょ。ほら、始まるよ」
俺は歯ぎしりしながらそっちに視線を向けたのだった。