第3章 レベル4に向けて、そしてISSキット
3時限目の体育の時間はバスケットの授業だった。俺は身体能力が高いほうなのでそれなりに動けるのでパスも貰う。
そんな体育の時間のパスがちょうど来た瞬間、『バシィィィ!!』という加速音が響いた。
乱入!?よりによって今かよ!?休み時間とかにしてくれ!?
そう心で叫ぶが勿論そんなのは叶わない。
そして周りの景色が一変し【黄昏ステージ】という文字通り黄昏時の景色が拡がる場所へ来た。
観覧者も前回よりかは多くいて少々驚いた。
ひとまず俺は乱入者のデュエルアバターネームを確認する。
えーと...【プラチナ・フオーリンフェン】?
白金の....なんだっけなこの単語。
そう思いスイッチを切り替え、ガイドカーソルを見て敵の方向を見る。
20m以内に入ると消えるので消えたら走るか。
俺は数秒ジーっとカーソルを眺め、消えた瞬間駆け出した。
観覧席のバーストリンカー達がどよめく。なぜならデュエルアバターはより赤ければ遠隔型に秀で、より青いほど近距離型に特化するのだ。
そして皇羽の扱う【バーニング・ウォーデン】の装甲は燃えるように常に色を変えるほぼ純粋な赤、観覧者達がどよめくのも仕方が無いことだった。
「見えた...!やはり白金色だったな...」
駆ける合間そんなことをつぶやく。相手のアバターはどうやらF型でチャイナ服のような白金の装甲に大きな鉄扇を2つ持っていた。
フオーリンフェンって扇子のことだったんか...。
お互いの姿が見えたこともあり二人はより加速し激しくぶつかった。
そしてそのインパクトで二人の得物が後方に吹っ飛びそうになるが手放すことはなかった。
俺はそれだけで体力ゲージが2割も持ってかれたのを見て言う。
「あんたなんレベ?」
相手はニッコリとした雰囲気で。
「4だよ葉山っちぃ♪」