第2章 なんか妹の様子がおかしいのだが....
暗い荒廃したビルの建ち並ぶ【世紀末ステージ】の屋上から観覧者登録したバーストリンカー達はダミーアバターかブレインバーストのアバターで立ってその対戦を見ていた。
ある一角のギャラリーの中の二人組、片方は空色の流れるようなF型特有の肢体を持ったブレインバーストの生成したデュエルアバターで立っていた。
そしてもう片方はそのデュエルアバターの肩に乗るイタチのダミーアバターで赤ぶちメガネをかけている。
「あのニュービーまるで青系のような近接技なの」
「そうね、まるであなたの【子】のようね、カレン」
「確かに...キティみたいなの」
彼女らの言う「キティ」とは七大レギオンの一つである【プロミネンス】の副長である【ブラッディ・レパード】というバーストリンカーのことだった。
そしてまた一角。
「お、お兄ちゃん本当にあれが初戦?普通に戦えてるじゃん」
【アンバー・メープル】こと美羽は驚きの声で言った。どうやら他の観覧者達も似たようなもので中には有名なデュエルアバターの姿も見えた。
まあ美羽もまだレベル2なので本当に有名な人しか知らないけど。
対して戦ってる当人達である皇羽は【アロエ・ピジョップ】に話しかける。
「えーと...降参する?」
「誰が!『アロエジャングリア』!!」
必殺技の発動、俺はこの時初めて気付いた、ダメージもらっても必殺技ゲージは増えるということを。
そして地面が割れた。