第8章 第7セット
*優side*
外でのウォームアップは他のマネ達にまかせ、私は伊達工業と烏野の試合を見る。
伊達工業は長身の選手が多く、リードブロックで相手のスパイクを鉄壁の如く止める。
今年は青根くんがブロックと攻撃の要として活躍している。
烏野は一番レシーブ力の高いフォーメーションからスタートか。
一本目上げることは重要だからね。
伊達工業サーブから始まり、澤村さんのカット。
相変わらず、綺麗なレシーブだなぁ。
飛雄も綺麗なフォーム。どこ上げるか分かんないや。
日向くんに上げられたトスはブロックを振りきったと思われたものの、一気に詰めてきた青根くんと二口くんに止められそうになっていた。
なんとか点がきまり、飛雄のサーブ。
強烈なサーブ、、、コントロールが身についたら恐いな。
伊達工のスパイクを拾った烏野は、エースがバックアタックを呼ぶも、伊達工にドシャットされる。
烏野は伊達工のネットタッチにブロックアウトと点を重ねる。
それでも伊達工は日向くんのスパイクをブロックする。
相手の心を折り、同時に味方の士気を高めるー最強の防御で最速の攻撃、それが“ブロック”
ー高く、速く、更には広い壁。まさに“鉄壁”、か。
でも、これだけじゃないでしょう?飛雄。