第7章 第6セット
*優side*
大会を2週間前に控えたある日の放課後の練習前。
スタメンとベンチメンバーがちょうど体育館にいない時だった。
マネージャーでテーピングとか備品の準備をしていると
男「優さん、ちょっといいスか?」
2年生の子たちに声をかけられた。
「??」
首を傾げた私に彼らは
男「あんた、声出ないくせにいつまでマネージャーやるんスか?」
そう言った。
私は何を言われたのか理解できず、固まってしまった。
男「正直俺らいちいちパシられんの嫌なんすよ。
それに、及川さんと岩泉さんの幼馴染みだからか、監督から信頼されてるからかとか知らねーすけど、
練習メニューとかベンチメンバーの選考とか、口出ししてるらしいじゃないですか。」
パシられる云々は置いておくとして練習メニューとかベンチメンバーの話は本当だ。
だからと言ってそれが何なのだろうか。
男「バレーちょっとやってたからってそういうのやめて欲しいんすよ。」
何から言おうかと迷っていると、後輩のマネが言い返してくれた。
マネ「何言ってるのよ!!あんたたち!」