第42章 第41セット
「及川。」
次の日、岩ちゃんから声をかけられた。
正直今は気まずいけど、いつもどうりにしないとね。
「岩ちゃんおっはよー!どうしたの?」
わざとらしすぎたのか、岩ちゃんは眉間にシワを寄せた。
岩「話してえ事がある。」
「、、、分かった。」
きっと優の事だろう。
俺は黙って岩ちゃんの後をついて行った。
来たのは屋上。
岩「聞いてるかも知んねえけど、優と付き合う事になった。」
やっぱり、、、。
「聞いてるよ。」
岩「そうか。」
訪れる沈黙。
え、待ってそれだけ!?他に何か無いの!?
沈黙に耐えられなくなって口を開こうとした時、二人同時にケータイが鳴った。
“差出人:優”
岩「優。」
岩ちゃんにも優から連絡が来たらしい。
岩「行くか。」
そう言って入り口のドアノブに手をかけた時後ろから声をかけた。
「次ッ、優の事傷付けたら、何があろうと奪うからな!!」
するとクルッと俺の方を向いて
岩「お前にはやんねーよ」
笑顔でそう言った。
ムカつくくらい眩しい笑顔で。