第41章 第40セット
*及川side*
花「やばいラーメン出る!!」
岩「脇腹痛えっ」
松「及川本気サーブ打つんじゃねーよ!!」
部活じゃないバレー。
レギュラーもベンチも関係なく、ただ楽しむバレー。
体は疲れてるはずなのに何故かやりたくなってしまう。
「もう一本行くよー?」
サーブを打とうとボールを宙へ大きく放りジャンプした時だった。
ガラッ
「やっぱいたーー!!」
大きな声が体育館に響いて、驚いた俺は打つどころではなくなり見事空振ってボールが俺の頭で跳ねた。
優「ここ来るなら先に言ってよねー」
ペタペタと足音をさせながらこちらに歩いて来た。
「病院は!?」
優「行って来たよ、ちゃんと。んで、みんなならどこに居るかなーって考えて、ここに来た。」
掠れてない、実に半年ぶりに聞く大好きな優の声。
優「あ、とーる。シャツの予備ない?」
「あるけどなんで?」
優「私もバレーする!」
俺の大好きな笑顔。
「いいけど、シューズあるの?」
優「あったりまえでしょ?」
そう言ってカバンの中から愛用のシューズをチラつかせた。
あぁ、こうでなくっちゃ。