第6章 第5セット
*及川side*
俺は優を連れてアップにやってきた。
「じゃあ始めよっか!」
そう言って軽く体操と柔軟をした後、優を相手にトスとレシーブを行った。
「そろそろいいー?」
優が頷くのを見て対人レシーブを行う。
俺が打つスパイクも綺麗に上がるしトスもスパイクもやっていた頃のままだった。
「まだまだ衰えて無いね!」
そう言うと嬉しそうに笑った。
現役だった頃と同じ、向日葵のような笑顔だった。
俺はこの笑顔が大好きだった。
優「??」
優が不思議そうに見てきたので、サーブの練習に移った。
いつもよりは軽めに打ったけど、それでも綺麗に上がるレシーブ。
烏野の何人かがチラチラと見て、驚いた顔をしていた。
きっとマネージャーが選手の相手をしている上に、綺麗なレシーブをしているからだろう。
自分のことではなかったが優越感に浸っていた。
しばらくして十分に体が温まったので監督のもとへ向かうと、点数は21対24。烏野のマッチポイントだ。
「アララ〜ピンチじゃないですか」
入「、、、、、、、アップは?」
「バッチリです!」
入「はぁ、、、。ピンチサーブ入れ。」
「はぁーい!優、ありがとね!」
優にお礼を言って国見ちゃんと交代する。
さ、やろっか。