第27章 第26セット
*澤村side*
泣いてる、、、?
優と仲良くなってからこいつの弱ってるところは見たことが無い。
連絡先を交換する前、烏野に来た時以来だ。
悩みを相談されたり、現状について色々聞いてはいたけど、弱音は吐かなかった。
でも、突然声が出なくなって、好きな人から拒絶されて、信じていた仲間に裏切られて、大好きなバレー部から退いて、、、
辛くないはずがないじゃないか。
付き合いは短いけど、わかる。
優はとても強くて、とても弱いから
自分一人で抱え込もうとしてる。
そんな優がとても愛おしくて
守ってあげたいと思った。
スヤスヤと無防備に寝ている優をそっと抱きしめ
「俺にお前の苦しみ、半分分けて。」
聞こえているのか分からないけど、ふふっと微笑んだ顔を見て、俺も眠りについた。
いつの間にか、こんなにも彼女がスキ。