第23章 第22セット
*優side*
一旦整理しよう。
私は秘密の場所で泣いていた。
一静が来た。
いっぱい質問された。
抱きしめられた。
告白された。
え?
いや、確かにインハイ予選の時にさらっと告白まがいされたのは覚えてる。
でもそれは冗談なんだと思ってた。
落ち込んでる私を励ますための冗談。
けど、今の一静はふざけてる様子なんて一切無くて、真剣そのもの。
答えを返さなきゃいけないんだろうけど、声出ないし、抱きしめられてるし、一静力強いし!
身動き取れません。
それに私はもうココからいなくなるのだから。
それなら今言ってはいけない。
(告白されてからここに至るまで、わずか2秒)
意を決して離れようとすると
「松川さーん?」
一静を呼ぶ声が聞こえました。