第23章 第22セット
*松川side*
やべぇ、言っちまった。どうしよう。今言うつもり1ミリもなかったんですケド!?なんで言ったの俺!!つか体育館裏ってベタかよ!?てかタイミング何コレ。流れとか文脈まる無視じゃん。弱ってるとこに漬け込むとか男としてどーなのよ。あぁ、もう優動かねーし、俯いてっし、表情見えねーし!いっそのこと今返事させっかなー。いや、それはさすがに可哀想か、、、でももう少し抱きしめていてーな、、、
(告白してからここに至るまで、2秒)
あぁ、クソッ、、、今聞くか!
少しだけ優を離そうとすると
「松川さーん!」
俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。
この声、、、国見?
国「ゲーム始めますよー?」
俺がいる場所は分かってねーのか、、、
ゲームならしゃあねぇ。行くか。
「先行くけど落ち着いたら来いな?」
そう言って優を離し、しれっとした表情で国見のところへ向かう。
「悪いな。国見。」
国「いえ。別に。」
あれー?不機嫌モード?
「なんか機嫌悪い?」
国「いえ。何でも無いです。」
さっきの聞いてた?いやでもあの距離で聞こえるわけねーか
国「早く行きましょう。及川さんうるさいんで」
「それは面倒だな。行くべ。」
俺の少し前を歩く国見がどんな顔をしてたのか俺は知らない。