第23章 第22セット
*優side*
しばらくして落ち着いたので私は部室へ、一静は体育館へ戻った。
泣いてすぐだと、目が腫れてなくても徹にバレちゃうから。
それでなくても一にはバレちゃうけど、きっともう心配なんてしないだろうからもう少ししたら戻ろう。
部室の整理をし、体育館に戻ると向けられる多くの視線。
心配。安心。嫌悪。嫉妬。威嚇。
慣れ始めてしまった自分が悲しい。
部「データ入力とか言ってホントはサボりなんじゃね?www」
部2「他のマネに任せて自分は楽してるってか?
サイテーかよwww」
聞こえるようにわざと出される大きな声。
傷つくな。耐えろ。今は泣くな。
そう自分自身に言い聞かせる。
すると貴大が我慢の限界だったのだろう。
ひとり、声をあげた。
花「お前らなぁッ!!!」
ダメッ。ここで壊れちゃいけない。
ここで壊れたら青城は戻れなくなる。
柴崎さん派の部員のところへ行こうとする貴大の腕を掴む。
花「なんで止んだよ!!」
俯きながらフルフルと首を左右に振ると
花「、、、ッ。わかったよ。」
少し苦しげに言われた。
ごめん。ごめん。守ろうとしてくれてるのに。
それでも青城(ここ)を守りたいの____。