第22章 第21セット
あと1分_____。
髪を拭いてくれている徹の、手を止め徹の方を向く。
カチッ__
ピンポン、ピンポン、ピンポン、ピンポン
0時を迎えた途端鳴る徹のケータイ。
及「うぅぇえ!?」
私は、徹の目の前に小さめの箱を差し出す。
及「え!!!!?!!??
なになに!?え、?」
よく分かっていない彼にずっと鳴っているケータイを見るように指示した。
某SNSアプリを開くとそこには大量の“誕生日おめでとう”の文字。
及「〜ッ!!!」
「(お・め・で・と・う)」
文字だけでは伝えたくなかった。
ちゃんと、“言葉”で伝えたかったんだけど、、、。
って、アレッ?
とーる?
下向いてずっとプルプルしてるんだけど(´•ω•`;)
不安になって肩をツンツンしたらバッと顔を上げて抱きしめられた。
「〜ッ!!!」
少し、、、苦しい。
でも、嫌じゃない。
及「ぁー、、、やっば、、、はっ、何これ、めっちゃうれしー。」
徹が私の肩に顔をうずめながらそう呟いた。
私が抱きしめられた状態から徹の背中に腕を回そうとしたら
及「あー。ちょっと待った。今はだめ。動かないで。今オレ色んなのと戦ってる途中だから。煽んないで。」
ノンブレスで告げられた。
仕方なく腕を下ろすと
及「ん。イイコ。」
そう言って頭を撫でられた。
あぁなんて心地いい。