第22章 第21セット
及「、、、ねぇ、プレゼント開けてい?」
抱き締めたまま聞いてきた徹に頷くとそっと体を離して私のプレゼントを開けた。
及「香水、、、?」
徹のイメージに合わせて選んだ爽やか系の匂い。
甘ったるくなくて、落ち着く匂い。
及「俺のために選んでくれたの?」
《徹のイメージってより私の好みに近いけどね》
そう言うと
及「いーじゃん。お前の好みとか最高。」
こんなに喜んでもらえるなんて思ってなかった、、、。
でも、あとも一個あるんだよねー
《足首出して?》
及「足首?」
コクッと頷くと不思議に思いながら足首を出した。
及「何すんの?」
なんて質問はスルーして、、、
机の引き出しからあるものを取り出し、徹の足首に着ける。
及「ミサンガ?」
白とミントグリーンの青城カラーで結われたミサンガ。
《徹はすぐ無茶するから。だから、お守り。
徹が怪我しませんようにって。》
及「、、、ありがとう。最高の誕生日だ。」
そう言って笑った徹は私の好きな顔だった。
それから合宿の反省と一人ひとりの課題、強化メニューについて話して、私の部屋に布団を敷いて寝た。
私は布団で気持ちよさそうに寝ている徹を見ながら考え事をしていた。
ごめんね、徹。
あのお願い事、ちょっとだけ嘘なんだ。
ほんとはね、、、
『私がバレー部から居なくなっても徹が怪我をしませんように』