第21章 第20セット
*優side*
パシッ______
挑発的な目をしながら笑った彼女の頬を、思わず引っ叩いた。
彼女を引っ叩いてもなお、怒りをおさめることができなかった。
みるみる目に涙を溜める柴崎さん。
でも、目は私を睨んだまま。
このいらいらをどうしようかと考えていたら何人かの走る足音が聞こえて
私の横を一が通り過ぎ、柴崎さんのもとへ駆け寄った。
柴「は、はじめ、くんッ、、、」グスッ
岩「大丈夫か、奏!
優!!!お前、奏に何したッ!!!」
及「岩ちゃん、落ち着いて。」
岩「落ち着いてられるか、ボゲ!
こいつは!!奏を引っ叩いたんだぞ!!?」
花「だから、一旦落ち着けよ。岩泉。」
あとから来た徹と貴大に私は抑えられて、一は一静に抑えられた。
及「、、、とりあえず、何があったの?」
柴「わ、わたしッ、、、何もして、ないのにッ、、、急に叩かれて、、、」
その言葉を聞いて再び怒りが込み上げて動こうとしたけど、二人に抑えられて身動きが取れずにいた。
あれだけバレー部を馬鹿にしたくせに、、、
私の大好きなみんなを侮辱したくせに、、、
赦せない赦せない赦せない!
及「優も話聞かせて?何があったの?」
伝えようにも、今は何もない。
それに怒りでそれどころではない。
岩「、、、黙ってねぇで何か言えよ!!!」
言いたくても、、、声が、出ないんだよ、、、
ちゃんと、否定したいのに、、、なんで、、、
神様。私の声を返して下さい。