第20章 第19セット
自然と溢れる言葉。
気づけば俺は高崎の暖かい体に縋っていた。
「お、俺、、、他のやつに勝てるのッ、パワーとスタミナだ、けだし、テクニックとか無いし、
練習しても、、、上手くなってんのかわかんねーし、
どうしたらいいかもわかんなくて、、、。
俺、全然大人なんかじゃねーのにッ。
悩みだってあるし、負けたくないっても思うのに
、、、
みんなイメージばっかでッ、、、誰も気づいてくれなくて、、、
つらくて、、、」
心のモヤモヤをすべて吐き出すまで、高崎はずっと抱きしめてくれていた。
吐き出し終わってスッキリしたけど、、、
高崎が動かねぇ、、、
「あ、あの、、、高崎?」
優「松川くんは我慢し過ぎなんだよ。
人一倍負けず嫌いで努力も怠らないくせに。
、、、それに、パワーとスタミナがあるって、相当な武器だと思うよ?
私は、パワー無いからさ、テクニックでカバーするしか無いけど、
パワーがあればブロックいても関係ないじゃん?
すごく羨ましいよ。
身長なんてさ、まだこれから伸びるよ!
私がどんどんアバイスしてあげるからさ、一緒に頑張ろ?
松川くんならきっと強くなれるよっ!」ニコッ
こいつは、、、俺のことよく見てくれてる、、、
こんな奴、、、初めてだな、、、。
「ありがとな。優。」
優「ん?いいよぉ!大切なチームメイトだからね♪」
“チームメイト”ね、、、
初めて俺のことちゃんと見てくれたやつだしな、、、。
俺のこと、好きになってくんねーかな
なんて。