• テキストサイズ

あなたの声が聞きたくて【ハイキュー!!】

第20章 第19セット






練習しても上手くなんなくて

どう練習すればいいのかもわからなくて

投げやりな状態になっていた。



ただ、そんなところを見せたくなくて

込み上げてくる焦りと弱音を無理矢理押し込め、

溜息ついては笑って流し

仲間の前では何事もないように過ごした。






その日は学校で、放課後の部活も終わったけど帰る気にならなくて

誰もいなくなってから冬だってのに体育館裏の花壇に座ってぼーっとしてたんだ。



“これから上手くなれんのかなー”とか

“俺の武器ってなんだ?”とか

一度考えだすと止まんなくて気づくと涙がひと粒零れていた。


「はッ、、、くそ、、、。」


優「松川くん?」


「!?、、、みんな帰ったんじゃなかったのかよ。」


優「私はまだ仕事残ってたから。」


「そ。じゃ、気をつけて帰れよ」


そう言って手を振ったはずなのに優は俺に近づいて

花壇に座ってる俺をふわっと抱きしめた。


「〜〜〜〜ッ!?」


驚きすぎて言葉に表せず、顔に熱が集中する。


「おっ、おい!!!何して「泣きなよ」、、、え?」


優「ここには私しかいない。誰にも言わないよ?

 あなたは周りより落ち着いてるから、大人っぽいって思われて

 ホントは焦ったり悩んだりしてるのに

 ここはライバルたちばかりで、ホントの気持ち出せなかったんだよね?

 どうしたらいいかもわかんなくて、つらかったよね

 今は、不安も焦りも弱音も全部吐いて構わないよ。」



その瞬間、ずっと抑えていたものが溢れだした。





/ 638ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp