第14章 第13セット
事件は起きた。
この前大会で北側第一と試合をしたっていうから
感想を聞いた。
な、の、に、
牛「及川はセンスはあるがあのチームにいては宝の持ち腐れだ。あのチームでは及川を活かすことができない。」
と北一のバレー部をバカにした。
若くんに悪気が無いのは分かっている。でも、それが余計に感情を逆撫でる。
極めつけの一言は
牛「なぜあんなチームに優は拘る。あのチームは及川以外は弱い」
その一言で私は、ブチ切れた。
「いい加減にしなさいよ。若。」
聞いたことのないほど低い声に驚く若くん。
しかし表情を元に戻し
牛「正しいことを言ったまでだが?」
そう答えたので、
「そう。だとしても私言ったよね?私のことを言われるのは構わないけど、仲間を侮辱されるのは大ッ嫌いだって。忘れた?」
牛「忘れてはいない。だがっ、、、」
「もういい。若くんとはしばらく話したくない。」
そう言って私は徹底的に若くんを避けた。
練習が終わり自主練に入ろうとしたら服の袖を少しだけ引っ張られ、見ると若くんだった。
無視して行こうかと思ったら
牛「、、、その、、、悪かっ、た、、、」
「何が」
牛「お前の仲間を侮辱して、すまなかった。だから、、、避けるのを辞めてくれないか、、、優に避けられるのはいやだ。」
見たこともないくらい弱々しく言ったので仕方なく許した。
今までで一番で
大きな喧嘩はこうして幕を閉じた。